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運転者と運転支援システム・装置 その3

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運転者と運転支援システム・装置 その3

前回までは運転者と運転支援システム・装置の関係についてお話しました。
今回は、究極の運転支援システム・装置である自動運転についてのお話です。

自動運転とは、行き先をインプットしておけば、自動的に目的地の玄関まで運んでくれる ようなシステムです。はたしてこのようなシステムは本当に実用化できるのでしょうか。
実はクルマ以外では自動運転あるいはそれに近いことが行われています。
例えば、一部の新交通では無人の自動運転が実用化されています。 前車・自車・後続車の車速、相互の距離などを地上設備、車載設備で認知し それをコンピュータで計算して自動的に加速、減速等を行っています。
当然ながら、「フェ-ルセ-フ機能」として、異常時の自動ブレーキ機能、一つのシステムが作動不能 になっても、バックアップが可能な多重ブレーキシステムなども備えています。 また、飛行機ではフライト前に目的地、日時などをインプットしておけば、離着陸時は別にして、 飛行中は無人で飛行できる自動航空運行システムがあります。 GPS,レーダ、多重フェールセーフ機能などのインフラ(ハード)とともに自動飛行システム、訓練された パイロットなどのソフトがあって初めてできることです。

一方、クルマではどうでしょうか。日本はもとより米国、欧州ではITS(Intelligent Transportation Systems)の名の もとにさまざまな分野で自動運転の研究が進んでいます。 例えば、専用道路を数台で列を組んで自動運転するプラトーン走行などです。
→日本自動車工業会のサイト


プラトーン走行のイメージ

現時点、CCDカメラ、レーダ、各種センサー、ECUなどの車載装置および道路状況検知装置、路面 状況検知装置、路車間通信装置などの地上設備は既に実用化されていますが、自動運転には まだまだいろいろな装置が必要です。またソフトは未だ開発の緒についたばかりで今後の開発 が待たれます。
今後、自動運転に向け更なる技術開発が進展するのは間違いありませんが、残念ながら実用化は まだまだ先のことになりそうです。
当面は、限定された道路、クルマでの自動運転支援システムの普及が先行するのではないでしょうか。 自動運転に向けての技術開発以外にも、運転者教育、装置の普及度(一部のクルマ、道路 のみでは実用化が困難)など課題は一杯ありそうです。 不特定多数による、不特定道路でのクルマの自動運転は新交通・飛行機とは全く違った取り組み が必要になりますね。

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