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バイクのブレーキ その2

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バイクのブレーキ その2

ブレーキ


つぎは、ブレーキ本体です。
まず、マン・マシンインターフェイスの問題です。
バイクはクルマに比べて、2輪しかないためブレーキ作動時不安定になりがちです。前後、どちらかでもロックすると即、転倒につながります。このため、前後輪のブレーキは独立配管し、前輪は人手、後輪は足という変則的な制御が特徴です。

フロントのコントロールは、右手で行うこと、それもわずか20mm程度のレバーストロークで微妙に調整する必要があります。遊びは極力小さくし、しかも高いコントロール性がポイントとなります。そのため、キャリパーは自動車用より、部品の精度を上げたり、剛性(キャリパーのたわみにくさ)をアップしています。

次に、皆様よくご存じの見栄えと軽量化です。
最近では、クルマでもスポーツカーでは、アルミホイールから剥き出しで見えるので、デザイン性が重要なポイントになっていますが、バイク用は、機能と一体化されたデザインという観点では、10年は進んでいるようです。既に、20年前からアルミ製一体ボディーはあたり前で、その中で、性能を追求している訳です。
勿論、工業生産ですから、アルミブロックからの総削り出しでは、コスト面で大変ですから、鋳造化への取組みも大切です。優れたデザインでしかも、安く作るのは永遠の課題でもあります。

さらに、ローター径が小さい割に、大きなブレーキ力を確保するためアドヴィックスの対向型では、4ポットやら6ポットやらと、ピストンを円周方向に複数個も並べて、摩擦面を大きくとっています。コンパクトかつ充実機能が売物です。

ABS

クルマでは気にすることのない、マンホールの上、工事中の鉄板の上、雨上りの落葉の上でも、バイクドライバーは神経をとがらせます。「また、鉄板か!」
バイクの場合、制動時の前輪への加重移動がクルマに比較し非常に大きいので、制動力の前後配分は、人手に任せているようです。
しかし、これも自動化出来る日もそう遠くはないでしょう。パニックブレーキのときなど、ABS装着無しではもう考えられないとは、あるドライバーの話です。もっとも、ABSのついたバイクは、車格が高いので、一般の方にはなかなかお目にかかれないかも知れません。



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